2014年3月26日水曜日

相談ネットワークについて

 昨日、1か月ぶりにカウンセラーの皆さんと意見交換会を行いました。その中で、あるカウンセラーの方から「この企画を立ち上げた原点を忘れるべきではない」というご指摘を頂きました。
 「働く人のための電話相談」を始めるときに強く思っていたことは、現代のように疲弊した社会の中では、労働相談だけでは相談者の悩みに対応できないということでした。
 賃金や労働条件、職場環境を改善できたとしても、これまでの働き方のために心の病にかかった人たちはその障害が故になかなか職場復帰が出きず、悩みはさらに深まります。発達障害で職場でトラブルを起こしてしまう人たちは、働き続けるために障害と向きあわなければなりません。本人だけではなく、周りの人たちも同じです。障害を持った人たちが再就職をしようと思うと就労支援が必要です。こうして現実に対応するためにはどうしても産業カウンセラーの皆さんの協力が不可欠です。
 仕事がなかなか手につかない原因が、借金であったり、離婚の問題であったり、交通事故の事後処理の問題であったりして、それが、仕事上のミスや事故、勤怠に影響してトラブルが発生することもあります。ここはやはり弁護士にお願いするしかありません。個別労使紛争が裁判になった時も同様です。
 私たちは、どうしても問題解決に追われて相談者の話をじっくり聞くことができていません。こんな時にだまって話を聞いてくれる人がいたらきっと事前に問題が解決することもあるのにと思うこともしばしばあります。
 相談員同士が、それぞれ抱えている問題を解決するためにネットワークを作っていく。そして、そのネットワークを積極的に利用する、きっとそれが「働く人のための電話相談」の原点なのだと思いました。

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