解散総選挙になってから、腹立たしくて、選挙については触れまいと思っていました。しかし、自民圧勝の選挙情勢を聞くにつけ、怒りを通り越して、選挙後の社会情勢に暗澹たる気持ちになってきました。政治と私たちのかかわりについて、皆さんはどう考えているのでしょうか?まず、政党は、全国民の代表ではありません。社会を構成する特定の階層・特定の団体の利益代表です。自民党はもちろん財界と富裕者層の利益代表です。私たち労働者の代表ではありません。政治の影響で何が問題になるのか、広島県立大学の都留民子教授がある集会の中で公演されたお話の中に現在の私たちの状況が的確に示されていますので、一部、抜粋・要約させていただいて紹介します。
「かつては、貧困というのは、労働者階級の問題じゃないんだ、いわゆる生活保護を受けたり、弱者の問題、高齢者の問題だとか、障害者の問題だとか、そういうことを言われていたんです。 実は、貧困とはそうじゃない。貧困とはどうなのかというのは、これ有名なイギリスのタウンゼントという人がこういうことを言っているんです。『勤労者階級が生み出した社会的な富が不平等に分配された結果、これが貧困なんだ。』だから、私たち、貧困というのは勤労者階級の生活のバロメーターだとみています。
勤労者階級が生み出した社会的富が分配されるということで、一時的な分配はもちろん賃金とか収入です。稼働収入と言われるものです。・・・・・・だから、資本主義は第一次分配の時で、必ず大きな不平等が出ます。・・・・・・ここで平等になることはない。ここで格差ができる。だから、ここであまりにもひどい格差を招いてはいけないというので最低賃金があるわけです。・・・・・・・第二次分配、再分配、これが社会保障です。・・・・・・・・たとえばイギリスなんかですとフランスも私たち研究していると、第一次分配の時じゃ、かなり不平等があるんです。・・・・・・ところが社会保障によって、みんな分配を、再分配をしていきます。たとえば医療は無料である。教育は無料である。幼稚園から大学まで無料である。それから、子育ても。ヨーロッパの場合は幼稚園から大学まで学費はいりません。そして、それプラス子ども手当がある。・・・・・・・子どもにはほとんどお金がかからない。子育てにお金がかからない。つまり、子育てが社会化されている。それから、老後は年金があります。ここも社会化されています。・・・・・・・フランスなんか生活保護をもらっている高齢者は一人もいません。年金があるからです。最低年齢年金があるから、3か月年金を拠出すればもらえる。」
「フランスとかヨーロッパは失業しても貧困にならないんです。これは第二次分配がしっかりしているからです。失業保険は、1日働いたら1日の給付、1年働いたら1年間失業保険をもらえる。50歳未満だったら最大3年間、50歳以上だったら5年もらえます。だから失業してもあまり怖くない。・・・・・・失業保険に労働組合がかなり関与しています。なぜ、このようなことをやるかというと、失業者をいかに保障するかというのが労働者階級にとってものすごく大事なことだからです。失業中の労働者が生活に困窮して、どのような労働条件でも附くようになって、どんな仕事でも就くようになる、窮迫販売すると、(全体の)労働条件が急速に下がるからです。日本の場合は非正規の労働者はヨーロッパの非正規とはずいぶん違う。4千数百万人の労働者のうち4分の1が200万円以下のワーキングプア、このような状況で失業率が(ヨーロッパより)低い、なぜ低いかというと窮迫販売してします。とにかく生活が困っているから。・・・・・・・労働者が身体をはって失業者の生活保障をするわけです。そうして全体の労働条件を上げていく。」
「だから、私たち社会運動というのは何かというと。自分たちが生み出した富を取り返す運動だ。企業から自立して、平等な社会ということは、賃金依存の生活を見直して、社会保障による生活の社会化。この時に国家の権力を使う。・・・・・・そして民主主義というのは、国民の声が反映できるんです。」
2014年12月10日水曜日
2014年11月5日水曜日
労働者派遣法改正案がなぜ労働者にとって「改悪」といわれるのか
労働者派遣法改正案が11月5日に審議入りします。労働者側が、何故、この「改正案」を「改悪」だと言っているのか派遣職員のみなさんの立場に立って簡単にまとめてみます。
(専門28業種)
これまでの法律では専門28業種については、派遣期間の制限がなく、同一の人が無期限で派遣職員として働くことができるとされていました。しかし、改正案では、専門業種の規定がなくなります。つまり、すべての業種が最長3年までの派遣となります。ただし、人を変えれば、同じ業種で3年以上の派遣が可能となります。
つまり、今、専門28業種で派遣されている人たちは、3年後には正規職員になるしか同じ職場で働き続けることはできません。経営者側はこれをもって「派遣職員が正規職員に登用される機会がふえる。」と言います。しかし、会社が正規職員として求めているのは、非限定的総合職員ですから、職種限定ともいえる派遣職員は、3年後にはいつでも入れ替えができる存在となり、雇用がこれまで以上に不安定になります。
専門28業種以外の業種で派遣されている人たちは、これまで、派遣期間が最長3年で、派遣先は、それ以降同じ業種での派遣職員を受け入れることができませんでした。ですから、会社は同じ業務を続けるためには、派遣職員を直接雇用をしなければなりませんでした。 ところが、改正案では、3年たっても、人を変えれば同じ業種での派遣職員を受け入れることが可能となるため、派遣職員は自動的に雇止めとなります。
もちろん、これは法律上の問題であり、これまでも、会社は、違法、脱法行為を繰り返してきましたから、実態としては、「改正案」のような働き方が蔓延していると言えるでしょう。しかし、今後は、それを「法律」で規制するということができなくなります。
改正案が成立したら、最初から正規職員を雇用せず、3年間だけ今の正規職員のような非限定的職員として派遣職員を受け入れ 、3年たって、会社にとって都合の良い管理職のみを正規職員に登用し、あとは雇止めなどということが可能となります。正規職員が増えるのではなく正規職員がゼロになる法案と言われるのはそのためです。
(専門28業種)
| ○ソフトウェア開発 ○機械設計 ○事務用機器操作 ○通訳、翻訳、速記 ○秘書 ○ファイリング ○調査 |
○財務処理 ○取引文書作成 ○デモンストレーション ○添乗 ○受付・案内 ○研究開発 ○事業の実施体制の 企画、立案 |
○書籍等の制作・編集 ○広告デザイン ○OAインストラクション ○セールスエンジニアの 営業、金融商品の営業 ○放送機器等操作 ○放送番組等演出 |
○建築物清掃 ○建築設備運転、点検、整備 ○駐車場管理等 ○インテリアコーディネーター ○アナウンサー ○テレマーケティング ○放送番組等の大道具・小道具 ○水道施設等の設備運転等 |
これまでの法律では専門28業種については、派遣期間の制限がなく、同一の人が無期限で派遣職員として働くことができるとされていました。しかし、改正案では、専門業種の規定がなくなります。つまり、すべての業種が最長3年までの派遣となります。ただし、人を変えれば、同じ業種で3年以上の派遣が可能となります。
つまり、今、専門28業種で派遣されている人たちは、3年後には正規職員になるしか同じ職場で働き続けることはできません。経営者側はこれをもって「派遣職員が正規職員に登用される機会がふえる。」と言います。しかし、会社が正規職員として求めているのは、非限定的総合職員ですから、職種限定ともいえる派遣職員は、3年後にはいつでも入れ替えができる存在となり、雇用がこれまで以上に不安定になります。
専門28業種以外の業種で派遣されている人たちは、これまで、派遣期間が最長3年で、派遣先は、それ以降同じ業種での派遣職員を受け入れることができませんでした。ですから、会社は同じ業務を続けるためには、派遣職員を直接雇用をしなければなりませんでした。 ところが、改正案では、3年たっても、人を変えれば同じ業種での派遣職員を受け入れることが可能となるため、派遣職員は自動的に雇止めとなります。
もちろん、これは法律上の問題であり、これまでも、会社は、違法、脱法行為を繰り返してきましたから、実態としては、「改正案」のような働き方が蔓延していると言えるでしょう。しかし、今後は、それを「法律」で規制するということができなくなります。
改正案が成立したら、最初から正規職員を雇用せず、3年間だけ今の正規職員のような非限定的職員として派遣職員を受け入れ 、3年たって、会社にとって都合の良い管理職のみを正規職員に登用し、あとは雇止めなどということが可能となります。正規職員が増えるのではなく正規職員がゼロになる法案と言われるのはそのためです。
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